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2011年05月29日

胃ろう、高齢者で回復。

 口から食べることが難しくなったお年寄りの認知症患者で、おなかにチューブを通して栄養分を入れる胃ろうをすると2割は食べる機能が改善することが厚生労働省の研究班の調査で分かった。早期の認知症の人では3割だった。こうした調査は過去に例がなく、調査の責任者、国際医療福祉大病院の鈴木裕教授(外科)は「患者や家族の判断材料の一つになれば」と話す。
 鈴木さんが理事長を務める「NPO法人PEGドクターズネットワーク」が調査を実施した。全国53カ所の中核病院で、2006年1月~08年12月に胃ろうにした認知症患者計1353人(平均年齢81.9歳)が対象。一時的なものも含め体の状態や食べる機能の変化を調べた。
 調査が可能だった1027人の半数が2年4カ月以上生存していた。食べる機能については、回答があった961人の18%で改善していた。
 さらに、症状や支援・介護の程度によって大きく5段階に分けた指標(1が早期で自立度が最も高い)に基づいて、その改善度を調べた。
 導入時の自立度でみると、たびたび道に迷うなど日常生活に支障が出るような行動などが家庭の内外で見られても、だれかが配慮すれば自立できる「2」の人は35%が改善していた。
 着替えや食事の介護に時間がかかるなど、自立度が低下した「3~4」の人では、17%だった。
 高齢の認知症患者への胃ろう導入をめぐっては、体に負担や苦痛を伴い、人工的な延命につながりかねないとの議論がある。けれども、導入後の効果ははっきりしていなかった。
 日本老年医学会など7学会が現在、認知症高齢者への胃ろうなどの導入や中止の基準、手続きの指針作りを始めている。(寺崎省子)
    ◇
 〈胃ろう〉 栄養剤などを入れるためおなかの表面に穴を開け胃に管を通す方法。内視鏡でつくる手法は1979年、米国で小児患者用に開発。日本では「鼻から管を入れるより苦痛が少ない」などの理由で2000年代から高齢者に広く使われるようになった。現在胃ろうを導入しているのは障害者・難病患者も含め推定40万人。
    ◇
 日本老年医学会理事長・大内尉義東大教授(老年病科)の話 これほど多数例の調査は無く貴重なデータだ。胃ろう導入の判断材料の一つにはなる。ただ、今回の結果だけで胃ろうにするかどうかを決めるわけにはいかない。今後さらにデータの精査や調査が必要だろう。

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投稿者 best : 2011年05月29日 06:54

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